オルカン(全世界株式)に投資するか、S&P500に投資するか悩んでいる方いませんか?
どちらも積立投資をする際に選ばれる代表的な銘柄ですが、どっちを積み立てればよいのか悩んでしまう人も多いかと思います。
というわけで今回は、オルカンとS&P500のどちらに投資をするのがベストなのか、オルカンとS&P500投資を日本に広めた最大の功労者と言える、eMAXIS Slimシリーズの目論見書を見比べて検討してみました。
こちらの記事に乗せている表などは、すべて「eMAXISSlim全世界株式」と「eMAXISSlim米国株式」の目論見書(それぞれ「2022年2月28日使用開始分」「2022年1月26日使用開始分」から引用しています)から転載しています。
オルカンとS&P500はほぼ同じ
結論から言ってしまうと、オルカンとS&P500には大きな差がありそうでそんなに差がありません。
それは組み入れ銘柄・組み入れ地域・運用成績からみると分かると思います。
組み入れ銘柄上位8位までは同じ銘柄
下の表はオルカンに連動する実績を目指す「e-maxis slim全世界株式とS&P500」に連動する投資実績を目指す「e-maxis slim米国株式」のそれぞれの組み入れ銘柄の一覧です。
組み入れ銘柄上位8位までが同じ銘柄です。
オルカンの6割はアメリカ
オルカンの投資対象地域の6割はアメリカ、3割はアメリカ以外の先進国、1割が新興国となっています。
要は、ほぼアメリカなんですね。
オルカンという商品を購入するということは1万円購入したとしたら、6千円はアメリカの株、3千円はアメリカ以外の先進国の株、1千円は新興国の株を購入しているのと同じことになります。
つまり値動きを左右する要素のほとんどはアメリカだということです。
オルカンとS&P500の運用実績はほぼ同じ
したがって価格変動も似たり寄ったりです。
S&P500の方が実績はじゃっかん高いのですが、これは、2018年11月以降はアメリカの方がアメリカ以外の国よりも株価が好調だったことを意味します。
分散効果をより得たいならオルカン
分散効果を狙うなら、当然いろいろな国の株を加えている方が良いので、オルカンを購入する方がよいでしょう。
言葉を変えるなら、いつかアメリカがどこか別の国に追い越される(たとえば中国など)と考えるのであれば、オルカンを購入する方が良いでしょう。
ちなみにインデックス投資を発案した人は、オルカン派だそうです。
アメリカの成長を信じるならS&P500
分散をするということはその分成長の弱い国があれば成績が下がるということでもあります。
言葉を変えるなら、アメリカがどこか別の国に追い越されることなんてありえないと思うなら、アメリカ一極集中投資をした方が良いですので、S&P500を購入する方が良いでしょう。
ちなみにウォーレンバフェットは自分が死んだら資産の90%をS&P500に投資するように、妻に遺言を残しているそうです。
個人的にウォーレンバフェットの信奉者なので、自分はS&P500に積立投資をするようにしています。
純資産残高でみるとS&P500が大きい
eMAXIS Slimの残高で比べると、S&P500の方が残高1,000億円に対して、オルカンは500億円でした。
約2倍の差がありました。
世間一般でみると、S&P500の方が人気があるようです。