株価暴落で破産して一家離散する。
わりとよく聞くような話ですが、なんで株をやったら破産するのでしょうか。
株をやっている人は知っていると思いますが、株をやっているだけでは破産しません。
なぜなら、たとえ会社が倒産しても株価は0円以下にはならないからです。
ではどうして、株価暴落で破産する人がいるのでしょうか。
信用取引をするから破産する
株価暴落で破産する人がいる理由はただ一つです。
それは、信用取引をするから。
逆に言うと、信用取引をしない限り、株価が暴落したからといって破産することはありません。
損はしますけどね。
信用取引ってマジでヤバいんです。
いったいどんな取引なのでしょうか。
信用取引とは
信用取引(しんようとりひき、英: margin trading)とは、金融用語の一つで、株取引において、現金や金融商品を委託保証金(いたくほしょうきん、英: margin)と呼ばれる担保として差し入れて、証券会社より借り入れて株の売買を行う投資手法のこと。英語読みのまま、マージンとも呼ばれる。現物取引と対比して使われることが多い。デリバティブ取引では、英語では区別しないが日本語では区別し、証拠金(英: margin)と呼ぶ。(Wikipediaより引用)
信用取引は、要は金を借りて株を売買するってことですね。
株の信用取引をすると、証券会社に差し出した委託保証金の3.3倍の金額の株取引をすることができます。
つまり、1,000万円の委託保証金を差し出せば、3,300万円の株式取引が可能になるということです。
信用取引時の損益
信用取引をすると、委託保証金の3.3倍の株取引が可能です。
なので、通常の株取引の3.3倍の利益を得ることもありますが、3.3倍の損をすることもあります。
これだけではどれだけ危険かわかりにくいので、実際にシュミレーションをします。
委託保証金1,000万円を差し入れして、3,300万円の株を購入した場合を考えます。
株価が半額になった場合
株価が半額になると、3,300万円だった株は1,650万円になり、1,650万円の損失です。
委託保証金は1,000万円なので、650万円の借金をかかえることになります。
株価が▲80%になった場合
株価が▲80%になると、3,300万円だった株は660万円になり、2,640万円の損失です。
委託保証金は1,000万円なので、1,640万円の借金をかかえることになります。
株価が半額になるとか▲80%になるとか、そんなことはなかなか考えられないと思っている方もいるかもしれませんが、株の世界ではわりと日常茶飯事です。
たとえばペッパーフードサービスさんとか。
7,000円⇒300円(95%下落)
大手なら安心かというとそんなことはなく。
東京電力さんとか。
4,000円⇒400円(90%減)
株はやっても信用取引はするな
自分は株大好き人間です。
でも、だからこそ信用取引だけは手を出しません。
信用取引は破産に向けての一里塚です。
証券会社のHPなどでは信用取引についての説明をしてはいますが、具体的にどうなるかまでは書いていません。
というか書けないんでしょうね。
銀行で昔働いていたので、証券会社の人とお話しする機会も何度もありましたが、みなさん口をそろえて言っていたのは「信用取引はするな」「信用取引で財を成した人はいない」でした。
証券会社の職員ですら忌み嫌う信用取引を証券会社が扱う理由とは、いったいなんなのか、よく考えて株の取引をしたいものです。