いろはにほへと

元証券アナリストのひとりごと

分散投資に意味はない? 自分が分散投資をしない理由

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毎月S&P500に連動する投資信託に25万円の積立投資をしていますが、自分は基本的に他の資産への分散投資をしてません。

投資の教科書的には分散投資をしろって書いてあるんですけどね。

そもそも分散投資に意味はあるのでしょうか?

自分は、相関係数を理解しないでする分散投資は無意味だと思っています。

つまり、「とりあえず分散してるだけ」では分散投資とは言えないと思うのです。

 

 

相関係数とは?

分散投資をする理由。

それは、一方が下がっても、もう一方が下がらない(できれば上がる)ことを期待しているからです。

それぞれの資産がどのような相関を持っているかを示したものを相関係数と言います。

下の解説のとおり、相関係数がマイナスでなければ、分散する意味は低いと言えます。

 

相関における各数値は、+1から-1間の値をとり、プラスは正の相関、マイナスは負の相関を表します。

  • 正の相関・・・一方の数値が増加するとき、他方の数値も増加する傾向がみられる
  • 負の相関・・・一方の数値が増加するとき、他方の数値は減少する傾向がみられる

 

資産ごとの相関係数を調べてみると

資産ごとの相関係数を調べると、分散投資するのに最適な資産を探すことができます。

でも、そんな都合のよいサイトがあるのかでしょうか?

 

実は、資産ごとの相関係数を分かりやすく書いてくれているサイトがあります。

三菱UFJ国際投信のサイトでは、各ファンドごとの相関係数を示してくれています。

とても参考になりましたので以下に掲載しておきます。

 

(参考)各ファンドの相関係数

下表はeMAXISシリーズ各ファンド間の相関係数を示したものです。
ポートフォリオを作成するうえでのご参考としてください。
  国内
株式
国内
債券
国内
リート
全世界
株式
先進国
株式
先進国
債券
先進国
リート
新興国
株式
新興国
債券
新興国
リート
国内
株式
 -                  
国内
債券
-0.185  -                
国内
リート
0.554 0.342  -              
全世界
株式
0.639 -0.203 0.331  -            
先進国
株式
0.644 -0.203 0.327 0.997  -          
先進国
債券
0.537 -0.155 0.246 0.743 0.746  -        
先進国
リート
0.492 0.002 0.326 0.794 0.789 0.644  -      
新興国
株式
0.535 -0.174 0.315 0.890 0.852 0.625 0.717  -    
新興国
債券
0.556 -0.143 0.338 0.791 0.761 0.779 0.764 0.867  -  
新興国
リート
0.587 -0.055 0.434 0.669 0.641 0.583 0.746 0.742 0.859 -

(出所)トムソン・ロイター社のデータより三菱UFJ国際投信作成

 

海外株に負の相関をする資産は国内債券のみ

上の表からわかるとおり、海外株に負の相関をするのは国内債券のみです。

なので、分散投資をするなら国内債券を購入すればよいことになります。

しかし、現在、国内債券は金利が低く、ほとんどリターンは見込めません。

であるならば、別に無理に分散投資をする必要はなく、リターンがもっとも高いと(自分が)思っている海外株に一極集中した方が良いと判断しています。