貯金1,000万円。
1,000万円って、一つの大台ですよね。
達成感も半端ないと思います。
よし、じゃあ、貯金1,000万円貯まったから会社辞めよう。
そういう気分になるのも分からなくはありません。
また、中には1,000万円を目標にセミリタイアを検討している人もいるでしょう。
というわけで今回は、貯金1,000万円で仕事を辞めてもいいのかどうか、検討してみました。
貯金1,000万円で仕事を辞めるのはかなり無謀
貯金1,000万円で仕事を辞めてセミリタイアすることは可能でしょうか?
結論から言うと、かなり無謀でしょう。
というのも、貯金1,000万円というのは、老後の生活資金すら賄えていないからです。
65歳からの老後の生活費を10万円と仮定した場合、年金で6万円もらえたとして、毎月4万円が不足することになります。
80歳まで生きると仮定した場合、200万円が不足します。
年金が毎月6万円というのは少ないように感じるかもしれませんが、国民年金の満額受給でこのくらいの金額になります。
仕事を辞めた年齢にもよりますが、仕事を辞めれば厚生年金はふつうの人より少なくなります。
仕事を辞めたことにより国民年金の納付も減免を受けることが考えられるので、満額もらえるとは限りません。
さらに、年金は今後少子高齢化によって減額されていくことも考えられるので、毎月6万円という数字は、わりと甘めな数字といえると思います。
仮に資産運用をして収益を得るにしても、年利4%(税引き前5%)で運用した場合の収入は40万円。
必要な生活資金の4割しかカバーできていないので、日々の生活はほとんど労働=アルバイト収入に頼ることになってしまいます。
また、資産運用でつきものの、大きな下落には精神的にも耐えられなく可能性が高いと思います。
仮に1,000万円が500万円まで減ってしまっても、精神的に平気でしょうか?
そういった点からも、貯金1,000万円で仕事をやめてしまうのはかなり無謀だと言わざるをえません。
貯金2,000万円でセミリタイアが可能
では、どれくらいの貯金を持てばセミリタイア可能なのでしょうか?
独身で毎月10万円で生活していくという前提なら、2,000万円でセミリタイアが可能だと思います。
というのも、2,000万円あれば、年利4%(税引き前で5%)で運用すれば80万円ほどの年収を得ることができます。
自分は約20年近く投資をしていますが、年利4%での資産運用は、インデックスの投資信託などを購入し、無理をしなくても達成できるラインだと経験上感じますし、過去の各種資産のリターンから鑑みても、普通にやっていれば達成できるラインです。
資産運用である程度の利益を得た上で、さらに65歳までは、毎月4万円ほどの収入を得られるアルバイトをすれば、年収128万円になるので、計算上は生活が成り立ちます。
もし運用がうまくいかなかったときに不安だと感じるのであれば、アルバイトの仕事を増やせば良いと思います。
2,000万円を貯めるには、毎月5万円を年利5%で20年間積み立てる必要があります。
貯金3,000万円で完全リタイアが可能
貯金が3,000万円あれば、完全リタイアも視野に入ってきます。
3,000万円あれば、年利4%(税引き前5%)で運用すれば、120万円の年収を得ることができますので、それだけで生活をすることが可能です。
運用が必ずうまくいくとは限らないので65歳までは、毎月アルバイトなどをして収入を得る仕組みを整えておけば万全かと思います。
3,000万円を貯めるには、毎月8万円を年利5%で20年間積み立てる必要があります。