ファイナルファンタジーX。
何回やっても泣いてしまう。
オチを知っても泣いてしまう。
ファイナルファンタジーXはティーダという少年がゲーム的には主人公なんだけれど、ストーリー上の主人公はどう考えてもユウナちゃんなんだと思うんですよね。
最終的にはユウナちゃんの決意と別れの悲しみを知って泣いてしまうという。
言わばそういうゲームなんですよね。
言ってしまえばティーダ君は「入れ物」であって、プレイヤーをファイナルファンタジーの世界につなげるための存在で、泣ける要素はほぼ全てユウナちゃんにある。
ユウナちゃんの気持ちは基本語られないんだが、だからこそ色々想像して泣けちゃうんだろうな。
ユウナちゃんが生まれてからシンを倒すまでをまとめてみたら、そりゃあ泣けるよねって言う要素がわんさか出てきました。
人が居なくなる世界
スピラにはシンという怪物がいます。
その怪物は毎日たくさんの人を殺し、村を破壊してしまいます。
だからスピラには大きな町が出来ません。
人間が犯した罪を償えば、シンはいなくなるとエボンの僧は教えます。
でも、その罪がいつ消えるのかは誰も知りません。
自分を犠牲にしても、大事な人達を守るため戦う
ユウナは幼いころに母と父を亡くしています。
父はシンを倒すために、召喚士として、幼い彼女を残し旅に出て、シンを倒しますが自らも死んでしまいます。
そう、召喚士としてシンを倒すと、シンもいなくなりますが、召喚士も死んでしまうのです。
だからユウナの父も死んでしまいました。
幼かったユウナはキマリに連れられてビサイド島に渡りました。
ルールやワッカが姉・兄代わりとして優しくしてくれました。
召喚士になると言った時、だからこそすごく反対されましたが、ユウナの決意は変わりませんでした。
彼女もまた、父と同じように、スピラの人々のために、大事な人達のために、自らの死をもってシンを消し去ろうとしたのです。
シンを倒すための旅に出るその日。
ユウナはどこからか流れ着いたティーダと出会います。
また一人、守りたい人が増えたのでした。
でも戦いのあとに居なくなってしまったのは一番大事な人だった
幾多の困難を乗り越えて、彼女はついにシンを倒します。
自らの死をもって倒そうとしていたシンを、みんなの力で一人の死も出さず、倒しました。
もう、大事な人達、スピラの人達がシンによって殺されることはありません。
もう、死を恐れて生きていく必要はありません。
もう、ありもしない罪を償う必要はありません。
でも、いつしか自分が一番大切に思うようになったあの人は、居なくなってしまいました。
居なくなった人たちのこと、時々でいいから思い出してください
スピラの人達は、シンが居た理由。
スピラが包まれていた闇の真相を知りません。
ただ無邪気にシンが居なくなったことを喜んでいるだけです。
真相を知っているのは、ユウナやその仲間など、一握りの人にすぎません。
ユウナは彼らに真相を語ることはありません。
居なくなってしまったティーダのことを思う、つらい気持ちを隠し、彼女は大衆に語りかけます。
「居なくなった人たちのこと、時々でいいから思い出してください」