いろはにほへと

元証券アナリストのひとりごと

【経験者が語る】宅建士の資格は転職や就職に本当に有利なのか?

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宅建士は就職・転職に有利なのか?

インターネットで調べてみると、中には「役に立たない」って口コミもあります。

「え?役に立たないの?」

じゃあ、わざわざ勉強して役にも立たない資格を取るって何?

不安になってしまいますよね。

 

 

 

宅建士は就職転職に有利

結論から言うと、「宅建士」は就職に有利です。

なぜそう言い切れるかというと、自分の転職活動時に目に見えて有利だったからです。

不動産業を営むには、5人に1人が宅建士である必要があります。

だから、不動産業界への転職には当然有利に決まってるんです。

 

自分が不動産業界の経営者だったら、宅建士の資格を持っている人の方を優先して採用するでしょう。

だって、5人に1人は宅建士である必要があるのですから。

同じくらいの能力だったら宅建資格を持っている人を採用する方が断然良いのです。

 

不動産業界ってけっこう広い

じゃあ、宅建士の資格が不動産業界以外のところで有利に働くかって言うと、残念ながらそれはないですね。

だって、不動産業界以外だったら、宅建士を雇わなきゃならない理由ないですから。

 

不動産業界だけかあ・・とがっかりする人もいるかもしれませんが、一口に不動産業界って言ってもけっこう広い世界なんですよ。

なぜなら、不動産業界には、不動産を作る会社、不動産を販売する会社、不動産を関する会社が存在するからです。

だから不動産業界だけとはいえ、間口はかなり広い訳です。

以下に、主な不動産業界に分類される会社をまとめました。

 

ハウスメーカー

自前の生産設備を持ち、工業化(プレハブ化)または建築資材の一部を規格化することによって、注文住宅・建売住宅の大量生産を全国規模で展開している会社。

注文住宅を主に取り扱うハウスメーカーで上場会社だけでも10社以上はあります。

 

ハウスメーカーが土地を購入し、建築条件付き宅地として販売することや、建売住宅を直販するケースもありますから、当然ハウスメーカーは宅建資格を保有している人を採用したがる傾向があります。

 

ゼネコン

元請負者として各種の土木・建築工事を一式で発注者から直接請負い、工事全体のとりまとめを行う建設業者を指します。

日本語では総合工事業(者)(そうごうこうじぎょう(しゃ))、総合建設業(者)(そうごうけんせつぎょう(しゃ))に該当します。

ハウスメーカーと同じく、情状会社だけでも10社以上あります。

 

宅地開発や、建売をすることもあるので、ハウスメーカーと同じく宅建資格取得者は優遇されます。

宅建士資格保有者が就職しやすい会社と言えます。

 

デベロッパー

都市開発や再開発、宅地開発、マンション開発など、大規模な物件の開発事業を行う会社をデベロッパーと呼びます。

こちらも同じく、宅地開発を行うので宅建資格保有者は優遇され、就職しやすいと言えるでしょう。

 

不動産販売会社

不動産販売代理会社は、開発会社が開発したマンションや、ハウスメーカーが開発する新築一戸建ての販売を、開発者に代わって販売を行う会社です。

一般的に不動産業界と言えば、こういう会社を思い浮かべますよね。

 

当然宅建士の資格がいなければ不動産販売をすることができなくなってしまいますから、宅建士の資格保持者は優遇されます。

 

賃貸不動産仲介会社

もっとも馴染みのある不動産屋さんの形態かもしれません。

アパートやマンションの賃貸だけでなく、不動産販売も兼ねていることがおおいですね。

 

賃貸不動産を仲介する際にも、宅建士の資格は必要です。

資格保持者が優先して採用されるのは間違いないでしょう。

 

不動産管理会社

不動産管理会社は、おもに賃貸物件の管理をする会社です。

オーナー様に代わって賃貸物件の管理・メンテナンスを行なうと同時に、入居者募集や入居者のクレーム対応なども行ない、オーナーと入居者の双方が満足のいく住環境を整えます。

 

1事務所当たりに1人、賃貸不動産経営管理士という資格を保有し、業務管理者登録ていないと、200戸以上の賃貸管理業務を行うことができないという法律が、2021年6月から施工されます。

賃貸不動産経営管理士は宅建士とは別の資格となるのですが、法施工から5年間は、宅建士も業務管理者となることができます。

 

つまり、2026年までは、「宅建士」の資格を保有していると、不動産管理会社にも採用されやすいことになります。

また、そもそも仲介業を兼業していることも多いので「宅建士」の需要は大きいです。 

 

銀行業界でも考慮はされる

銀行業界でも宅建資格は考慮されることが多いです。

というのも、銀行融資をするときに不動産担保を取得する機会は非常に多く、専門的な知識を持つ「宅建士」は一目置かれるのです。

また、信託銀行などでは自ら不動産売買も行っていますから、「宅建士」の資格を保有していることは有利に働きます。

 

営業職でなく事務職採用でも有利

間口が大きいと言っても、どうせ営業職だけなんでしょ。

そう思う方も多いかもしれません。

 

しかし、会社というのは必ず事務部門も存在します。

つまり、間口が大きい=事務部門での採用率も高いということです。

 

そもそも、宅建士を営業職でそろえる必要があるという決まりはなく、どんな仕事をしている人でも良いのですから、事務部門採用で宅建士を持っていてくれれば(たとえ本人があまり業務で使わなくても)営業人数確保上有利なのですから、採用にもゆうりなのです。

 

自分の場合も営業職をしていましたが、転職で事務職になりました。

宅建資格を活かしての不動産業界への転職でしたが、不動産業界というと大変なイメージがありますが、事務職となるとノルマもなく、そこまできつくない業務量で働けて、個人的には満足しています。