いろはにほへと

元証券アナリストのひとりごと

ニッセイ・S米国株式500インデックスファンドってなに?

来年からの新NISAの積立投資設定の為、たまたま米国株インデックスファンドを調べていたら発見したニッセイ・S米国株式インデックスファンド。

コストが他のインデックスファンドの半分くらい。

異常に安い。

これはいったい何なのか、気になって調べてみました。

 

実はS&P500に投資しているのではないので安い

ニッセイ・S米国株式500インデックスファンド、米国株インデックスファンドではあるものの、S&P500に投資をしているわけではない(ベンチマークにしていない)ので信託報酬が安いそうです。(運用会社がインデックスファンドを組成し、S&P500をベンチマークに用いようとすると、ライセンス料を支払わなければなりません。S&P500のライセンス料はかなり高額とも言われています)

何の指数に連動しているかというと、Solactive GBS United States500 という、あまり聞いたことのない指数。

値動き的にはS&P500と大差のない動きをするらしいですが、S&P500の方が流動性・市場規模・業種などを勘案して選ばれているのに対して、Solactive GBS United States500 は単純に時価総額で選ばれるようです。

善し悪しがよくわからないので、過去10年間の値動きで比較してみました。

 

S&P500

S&P500の過去10年間の値動きを追ってみると、1756⇒4556になっていました。

2.59倍になっていました。

Solactive GBS United States500

Solactive GBS United States500の過去10年間の値動きを見てみると、1350⇒3513になっていました。

2.60倍でした。

0.01倍の差がありましたが、10年という長期間であることを考えると、2つの指数に大きな差は無かったと言っていいのではないでしょうか。

 

投資するかどうかは運用成績を見てからかな

100万円を投資すると、年間約350円ほどのコスト差が生じます。

そこそこ大きい金額で投資をしている場合は、それなりに大きなコスト差です。

ただ、このファンドの弱点は、まだ運用履歴がないこと。

運用履歴を1年くらい見て、S&P500との差がどれくらい現れるのかを見てから投資しても遅くはないかなと思っています。