レバナスってどうなんだろう?
ひょっとしてお金持ちになる最短ルートなんじゃない?
なんて思っているそこのあなた。
レバナスは超危険な投資対象です。
お金持ちになる最短ルートを見つけたと思ったら、地獄への一本道だった。
そんなこと、投資界隈ならよくある話なんです。
下落率30%以上の暴落は10年に1度訪れる
残念なことに株式投資をしていると、▲30%以上の下落は10年に1度の割合で必ずやってきます。(下記の下落幅はS&P500のものです)
理由は分かりませんが、過去の歴史を振り返ってみても、だれも疑義を挟むことのできない事実です。
経済が好景気と不景気のサイクルを繰り返すものである以上、株価の上昇・下落のサイクルもある程度宿命づけられたものと言えるのではないでしょうか。
- ブラックマンデー:▲30%・・1987年
- ITバブル崩壊 :▲46%・・2000年
- リーマンショック:▲52%・・2007年
- コロナショック :▲34%・・2019年
こういった大幅な下落局面では、資産の下落によるストレスになかなか耐え難く、市場を去ってしまう人が大半です。
ましてレバレッジをかけていたとなると、単純計算で上記の下落幅の「倍」の下落率となるわけで、それに耐えられる人がどれだけいるのか、はなはだ疑問です。
レバナスは過去27年間に消滅の危機が2度あった
ナスダック100は、大きく分けて過去2回、大きな下落に見舞われています。
ITバブルとリーマンショックです。
ITバブル時は、4397ポイントが890ポイントまで下落しています。
リーマンショック時は、2031ポイントが1179ポイントまで下落しています。
ITバブル時は半値以下となっていますので、当時レバナスという商品があったと仮定した場合、下落率が100%を超えるので消滅しています。
また、リーマンショック時も下落率42%なので、当時レバナスという商品があったと仮定した場合、下落率は84%にも達します。
下落率84%なら、まだ資産は残っているから消滅しないと考える人もいるかもしれません。
しかし、一般に投資信託の維持には、金融機関側の損益が確保できる必要があるため、10億円から30億円の純資産額が必要と言われています。
84%もの下落をしてしまった投資信託が、果たして解約もされず維持可能な純資産額を保てるでしょうか。
解約が相次ぎ、運営維持が可能な純資産額を下回ってしまい、早期償還となってしまうのではないでしょうか。
ツミレバなんてもっと危険
レバナスが危険なら、ツミレバすればいいんじゃない?
そう思う人もいるかもしれません。
じっさい、楽天証券では以下のような広告が掲載されています。
この広告、おかしなところがあるの気づきました?
そう、ITバブルのところはあえて飛ばしてあるんですよね。
それに加えて、リーマンショックの時はとんでもなく資産が目減りしてるけど、メモリがちっちゃいから見えなくなってるわけです。
一生懸命資産を積み上げてきて、最後にITバブルやリーマンショックがやってきたらすべてパーなんですけど、その辺は巧妙に分からなくしてるんですよね。
楽天証券、恐るべし・・ていうか金融界隈にまともな人間性の奴っていないです。
バフェットがレバナス最高とは言わない
ウォーレン・バフェットは、自分が死んだら資産の90%をS&P500に投資するよう、遺言を残しているそうです。
ウォーレン・バフェットは投資をしている人で知らない人はいないくらい有名な、投資の神様ですね。
その神様は「レバナス最高」とは言ったことないですね。
「レバナス」どころか「ナスダック」にすら言及したことはない。
バフェットが推奨しないから買わないというのも、自分の考えがないのかと批判されそうですが、自分がバフェットの存在を知ってから20年になりますが、バフェットの投資の方が、素人の自分より凄かったのは確かなんですよね。
素直に負けを認めて、彼の発言を信じたほうが、投資はうまくいったわけです。
少なくとも過去20年以上は。
投資の素人である我々が、神様が手を付けないものに手を付けて儲けようというのは、自分の身の程をわきまえない行為だと自分は思います。