銀行へ就職しことに後悔はあるかと聞かれたら、むしろ後悔しかないと答えます。
約10年間勤めましたが、本当に人生の大事な時間を無駄にしたなあって思います。
就職活動の時、もっとしっかりと将来について考えていたら、よかったなあ。
そう思いますけど、自分が選んでしまった道なので仕方がないですよね。
というわけで今回は、「銀行への就職を後悔している理由」について書いていきたいと思います。
銀行員はつぶしが効かない
銀行の仕事って、かなり特殊なんですよね。
どれくらい特殊なのかって言葉では説明しにくいですけど、みなさんは銀行がどんな仕事してるか分かりますか?
分からない人が多いと思います。
分からない理由はいろいろあるけど、自分は銀行の仕事の「特殊性」にあると思っています。
銀行員の仕事って言うのは、普通の経理とか、営業とか、そういうお仕事とはちょっと違うわけですね。
普通の会社の経理は決算書の作成や仕訳の作業をしていくわけですが、銀行員は決算書を最終的に見て判断するだけなので、決算書を作成したり仕訳の作業をしたりということができるわけではないんですよね。
営業についても、たしかに銀行員は営業をしますが、銀行の「看板」でもって営業している部分が非常に大きいんですよね。
そんなに営業スキルがなくても、「〇〇銀行」の行員というだけでとりあえず会ってもらえたりするわけです。
だから、営業力が特別に高くなくてもそれなりに営業できちゃったりするわけです。
下手をすると支店長に気に入ってもらい良いお客さんを回してもらうのが一番簡単な営業成績の上げ方だったりするし、不正をして営業成績を良く見せることが一番評価されたりするわけです。
その結果どういうことになるか。
簡単に言うとつぶしがきかなくなるわけです。
つまり他の会社では通用しないスキルばかりが磨かれていくことになります。
無為に人生を浪費した感半端ない
自分の場合は個人営業を担当していましたので、日々、手数料の高い投資信託や手数料の高い保険商品といった、「銀行のためにはなるけれどもお客様のためには一ミリたりとて貢献しないぼったくり商品」を販売していました。
はっきり言って日々詐欺行為を働いていたといっても過言ではないと思います。
人間の幸福感って「人への貢献」から生み出される部分って、けっこうあると思うんです。
ほんとね、そういう意味ではびっくりするくらい不幸だと思います。
銀行はお給料が高かったり福利厚生が良いから、良い勤め先だと思っている人がいるかもしれませんが、それはずいぶんと考え方が浅はかだなあと思います。
そんなもんでは罪悪感は消えないですよ。
もともと罪悪感感じない人ならいいですけどね。
良心的な考え方の人ほど、悩んでだいたいやめていきますね。
いろいろな人と出会えたのはメリット
銀行の悪口をつらつら書いてきましたが(銀行の悪口を書き始めるとめちゃくちゃ筆がすすむんですよね)、銀行で働いたことのメリットもありました。
それは、いろいろな人と出会えることです。
普通は出会えないレベルの人と知り合う機会は少なくないです。
経営者や会社の重役、医者、会計士などの方々はもちろんのこと、超有名人と出会うこともあります。
20代の若造ではなかなか話す機会も無いような方々と直にお話をする機会を得られたことは貴重な機会でしたね。
彼らと出会う中で分かったのは「人間、知らないものは知らない」ということ。
どんなに偉い人や著名人であっても、わかっていないことってけっこうある。
特にお金の話になると、会計士の先生より投資経験のある自分の方が知っていることも多かったですね( ´∀` )