Twitterで盛り上がっている、株はゼロサムゲームなのかプラスサムゲームなのか論争。
ずーっと眺めていて思ったこと。
それは、みんな、ゼロサムゲームの意味、勘違いしてない?ってことでした。
株はゼロサムゲームなのか、もしプラスサムゲームと言えるなら必ず儲かるものなのか、そのあたりについてまとめてみました。
そもそもゼロサムってなによ?
ゼロサムゲームのサムはSUM関数のサムです。
つまり合計という意味です。
ゼロサムゲームのゼロは数字の0です。
たとえば、AさんとBさんが賭けをしていて、勝った方が100円もらい、負けたほうが100円払う場合、ゼロサムゲームと言えます。
これは、買った方が+100円、負けたほうが△100円なので、合計すると0円になるからです。
このようにゲーム理論という数学なので、定義が決まっています。
「誰かから見ればゼロサムに見えて、誰かから見ればプラスサムに見える」という理屈はありえません。
株プラスサムと言える人たちは日銀とか年金でしょ、あと機関投資家と外人くらい、個人は総じて金を抜き取られています、個人の物差しなんかで測れるものではないです https://t.co/h6yKb9smB9
— ろんぐて〜る(全部売れ協会) (@rongtail) November 27, 2022
ということはプラスサムってなに?
で、プラスサムはというと、もうお分かりだと思います。
さきほどの例で言うと、買った方が100円もらい、負けたほうが50円払う場合、プラスサムゲームになります。
100円ー50円=50円なので、合計すると50円になりますよね。
50というのは正の数なのでプラス。
なのでプラスサムゲームというわけです。
プラスサムなら必ず儲かるの?
Twitterで見ていて思ったのは、「株はプラスサムゲームだけど、全員が儲かるわけではない」ということが分かっていない人も案外多いってことです。
プラスサムは必ず儲かるわけではありません。
さきほどの例で示した通り、片方が得をし、片方が損をする場合でも、プラスサムゲームは成立するからです。
たとえば10人で賭けをして、1位だけ10,000円、2位以下は500円損をするゲームでも、10,000円-(500円×9人)=5,500円なので、プラスサムゲームと言えます。
10人中9人が損をしてもそれはプラスサムゲームであり、どれくらいの割合の人が損をしたかは全く関係ないのです。
「FXはゼロサムゲーム!だから危険!」←まあわかる
— 浅葱@FIRE🌟早期リタイア達成インドア派 (@asagimattari) November 27, 2022
「株はプラスサム!だから安全!」←そうじゃない
ゼロサムかどうかこだわる人に限って株で損してる印象
平均がプラスなら、合計もプラス
話はちょっと変わりますが、合計と平均の関係には以下のような性質があります。
平均がプラスであれば、合計がプラス。
平均がマイナスであれば、合計はマイナス。
平均が0であれば、合計は0になります。
これは、合計をA、割る数をBとした場合、平均はA/Bとなりますが、Bは必ずプラスの数なので、A/BはAが正の数か負の数かに依るからです。
ちなみに0の時は0になります。
まあ感覚的に分かると思いますが。。
平均株価はプラスなので、プラスサムゲーム
さて、なんでそんな話を持ってきたのかというと、株はゼロサムかプラスサムかという話になると、絶対にプラスサムであるという論拠になるからです。
上の表は各国の平均株価に毎月積み立てた場合のグラフです。
さきほど、平均と合計の関係性についてお話ししましたが、「平均」株価がプラスなので、株はプラスサムゲームと言えるのです。
ただし、ここで間違えていただきたくないのは、「プラスサム」は全員が儲かっているという意味ではないという点です。
あくまで、合計するとプラスなだけであって、ひょっとしたら10人中9人は損をしている・・という可能性がないわけではありません。
そういう証拠も特にありませんが。
クソ株やクソ投信に手を出して失敗して、株がゼロサムとかそれもう致命的にIQが足りてないか勉強が足りてない
— 全部買え協会ばーにぃ (@Barny8282) November 26, 2022
株がプラスサムであることは歴史的にも疑いようがなく、また議論の必要性すらない