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元証券アナリストのひとりごと

2021年の阪神タイガース首位の要因を分析!阪神、神の子、不思議な子?

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2021年の阪神タイガース。

9月11日時点で首位をキープしています。

阪神ファンの自分としては、このまま首位をキープしてほしい。

そう、切に願ってます。

 

というわけで今回は、阪神タイガースが首位である要因を、NPB公式サイトのデータを調べて探ってみました。

果たして、2021年の阪神タイガースが首位である要因は一体なんなのでしょうか?

 

※このブログで掲載しているデータは、2021年9月11日時点でのNPB公式サイトのデータを参照しています※

 

 

阪神の投手陣と失点

阪神の投手陣の防御率はリーグ2位です。

しかしながら阪神の一試合当たりの失点はリーグ4位。

防御率が2位で一試合当たりの失点が4位になってしまうのは、エラーの多さが影響しているように思えます。

ここから分かるのは、阪神が投手力(+守備力)で特別勝っているわけではないことと、中日投手陣のすごさですね・・

  防御率 試合 失点 試合当失点
中日 3.18 109 358 3.28
巨人 3.60 109 417 3.83
ヤク 3.64 102 395 3.87
阪神 3.58 108 420 3.89
広島 3.91 106 446 4.21
横浜 4.28 108 486 4.50

 

阪神の打撃力と得点

阪神の野手陣のOPS(長打率+出塁率)はリーグ4位。

得点には打率よりもOPSの方が影響が大きいと言われているのでOPSで比較してみましたが、あまり良い数字でもない。

ところが、1試合当たりの得点で比べると、リーグ2位になります。

  長打率 出塁率 OPS 試合数 得点 試合当得点
ヤク 404 335 739 102 453 4.44
阪神 396 314 710 108 442 4.09
巨人 411 313 724 109 436 4.00
横浜 404 319 723 108 431 3.99
広島 383 324 707 106 406 3.83
中日 342 296 638 109 322 2.95

調べたところ、阪神は盗塁数が他チームに比べて多く、それが得点効率(1得点を挙げるのに、OPSがどれだけ必要かを見るために考えた指標です。「得点効率=OPS÷1試合当たりの得点」で計算し、低い方が効率的に得点を挙げることができます)を押し上げていることが分かりました。

  得点効率 盗塁 盗塁刺 盗塁ー盗刺 盗塁企図 成功率
ヤク 166.40 60 19 41 79 76%
阪神 173.48 92 23 69 115 80%
巨人 181.00 59 31 28 90 66%
横浜 181.17 23 14 9 37 62%
広島 184.59 50 28 22 78 64%
中日 215.97 54 29 25 83 65%

 

阪神 神の子 不思議な子?

ここまで見て来て分かったのは、阪神が、圧倒的な投手力があるわけでも、打撃力が突出しているわけでもないということです。

では、得失点差で見てみれば、阪神が1位になるのではないか?

そう思って1試合当たりの得失点差を調査してみました。

すると、ヤクルトが断トツで勝っていることが分かりました。

  得失点差 勝利 敗北 引き分け
ヤク 0.57 50 40 12
阪神 0.20 60 44 4
巨人 0.17 52 42 15
中日 (0.33) 42 53 14
広島 (0.38) 42 54 10
横浜 (0.51) 41 53 14

※()表示はマイナスを意味しています※

 

つまり阪神は、投手力がリーグ№1でもなく、打撃力がリーグ№1でもなく、得失点差もリーグ№1でもないけれど、勝敗表では1位であるという、調べれば調べるほど不思議な状況であることが分かりました。

 

なぜ阪神は首位なのか?

ここからは自分の推測になります。

なぜ今年の阪神は首位なのか?

データで調べれば調べるほど不思議な結果となりました。

自分なりに推測した結果、今年の阪神の強さの要因は、以下3つではないかということになりました。

 

異様に勝負強い=接戦に強い

今年の阪神が強い理由。

データを素直に読み解くならば、接戦に強いというのが理由でしょうか。

チャンスに強い代打や、接戦をものにする中継ぎ・抑えがいるなどがいるため、勝てるゲームを確実にものに出来る力があると言えるのではないでしょうか。

引き分け数が少ないこともその証左のように思えます。

 

矢野采配が上手い

得失点差が少ないということは、選手の能力は巨人・ヤクルトとそれほど差がない事を示しています。

では他の2チームと違うのは何か?

それは監督でしょう。

阪神矢野監督の最配力が、巨人原、ヤクルト高津よりも、優れているからだと考えられます。

 

ヤクルトが勝負弱すぎるだけ

阪神ファンなので、どう阪神は強いのかを考えがちですが、ヤクルトが勝負弱すぎるという考え方もできます。

得失点差が0.5点以上ありますので、通常で考えれば基本負けないハズ=もっと勝てるハズとも考えられます。

単にヤクルトが勝てないから、阪神が首位を走っているのかもしれません。