いろはにほへと

元証券アナリストのひとりごと

【ネタバレあり】「ふしぎの海のナディア」に出てくる殺戮兵器バベルの塔はもともとはただの通信機器だった!?

ふしぎの海のナディアに出てくるバベルの塔と言えば、物語の序盤から登場し、キーとなる殺戮兵器です。

当時小学生だった自分は、これをはじめてみてビビりましたね。

今までの悪役の概念をひっくり返すとんでもない悪い奴ガーゴイルと、とんでもないレベルでの殺戮をしてしまうバベルの塔。

ちょっと小学生の創造の範疇超えてましたもんね。

 

 

「バベルの塔」とは?

ふしぎの海のナディアで登場する「バベルの塔」はガーゴイルが復活を目論む殺戮兵器として登場します。

地上から放たれたその光は、地球上空を周回している衛星から反射して地上のものを焼き尽くします。

ナディアやエレクトラの故郷であるタルテトス王国は、ガーゴイルが行おうとしたこのバベルの塔の実験失敗により消滅しました。

ネモの度重なる妨害のもめげず、ガーゴイルはアトランティス人の地球支配のために「バベルの塔」の復活を目指します。

彼はバベルの塔がアトランティス人による地球支配のための平気だと微塵も疑っていないないのです。

 

「バベルの塔」はただの通信機器

ガーゴイルもネモも殺戮兵器だと信じて疑わない「バベルの塔」ですが、実はもともとはただの通信機器であるという設定が製作者によって語られています。

アトランティス人はもともと地球から遠く離れた星からやってきた人たちだったので、故郷の星と連絡を取り合うために、バベルの塔を建設したとのこと。

長い年月がたって、故郷と連絡がつかなくなったのか、あるいは意図的に連絡をしなくなったのかは不明ですが、少なくともアトランティス人の末裔であるネモ達の世代には、もうそれが何のためのものだったのかわからなくなっていたという設定です。

作中であれだけ大きな破壊力を示すバベルの塔がただの通信機械だったというのがおもしろいですね。

ネモは作中でジャンに「たしかに科学はすばらしい。不可能を可能にしてくれる。だが、科学は知恵の実を食べてしまった人間の罪も背負っているんだよ。それを忘れてはいかん」と言うのですが、言っている当の本人はバベルの塔の本当の使い方を知らないというのも、皮肉が入っていておもしろいですよね。

 

レーダーから電子レンジの逆バージョン

人間の歴史を紐解けば、レーダーから電子レンジが発明されたり、機関銃からホチキスが作られたり、原子爆弾の技術で原子力発電を行ったり、基本的に人間は軍事技術を生活に取り入れてきました。

アトランティス人は科学技術を生活のために平和利用をしてきたにもかかわらず、最終的にその技術を軍事利用をしようとする人間が末裔になってしまうというのは悲しいですね。

「ふしぎの海のナディア」に散りばめられたちょっと悲しいエピソードの一つですが、知っていると見方がまた変わります。

今度ナディアを見るときには、その辺も思い出してみてみると良いかもしれません。