いろはにほへと

元証券アナリストのひとりごと

【ネタバレ有】「君の膵臓を食べたい」の「通り魔」について

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「君の膵臓を食べたい」は原作小説が300万部を売上た大ヒット小説です。

漫画化、アニメ化、実写映画化し、読んだことが無くても題名は知っている人は多いのではないでしょうか?

本作は、ある意味禁じ手とも言える強烈な終わり方をする物語であり、人によっては後味の悪さを覚えるかもしれません。

しかし、だからこその魅力があり、いつまでも心に残る物語なのかもしれません。

 

 

ヒロインは通り魔に殺害されて終わる

映画やアニメ、漫画や原作小説を読んだ人は知っていると思いますが、「君の膵臓が食べたい」ではヒロインは通り魔に殺害されて死んでしまいます。

4週間からの長期入院の後退院して、主人公である僕と遊びに行く約束をしていましたが、彼女は主人公との待ち合わせにいつまで経っても現れることはありませんでした。

ヒロインとの思い出の場所でひたすら待ち続ける主人公が、何度作品を観ても切ないです。

 

ヒロインを殺害した犯人は元カレ?

ヒロインを殺害した犯人がどこのだれかも分からない通り魔ということで、犯人については原作小説も含め一切触れられていません。

だからこそ、犯人はどういう人物だったかが気になる人が多いようです。

元カレなんじゃないかと思う人もいるようですが、元カレでもありません。

作品中、まったく現れてこない人物にいきなり刺されて死んでしまうのです。

いろいろ詮索したくなる気持ちは分かりますが、原作小説の中ではしっかりと「どこの誰かも分からない」とはっきり記載されています。

 

衝撃的な終わり方が悲しすぎる

「君の膵臓を食べたい」のヒロインの最期については、いろいろな意見があります。

あまりにも唐突な終わり方ですからね。

ヒロインは、「自分たちの選択で、ヒロインと主人公は出会ったのだ」と言いますが、通り魔と出会ってしまったのも、ヒロインの選択によるものなのでしょうか?

彼女が前向きに人生に向き合っていたからこそ、よけいに痛ましいですね。

ヒロイン不幸呼び寄せすぎでしょ。

余命数年の病気にかかり、通り魔に殺されるって。

 

いろいろなことを考えるので筆者の狙い通り?

「君の膵臓を食べたい」を観ると、やはり「通り魔」についてはいろいろ気になってしまう方が多いようです。

賛否両論あるラストとはいえ、いろいろなことを考えてしまうという点では、作者の思惑通りなのかなあと思ったり思わなかったりします。

「人はいつ死ぬか分からない」だから「今を大切に生きることが大切ということ」を伝えるためのラストだったようですが、残酷です。

ただ、ある意味禁じ手とも言える方法ではありますが、観る人に強烈な印象を与えるという点ではすごい作品と言えるのではないでしょうか。