新築一戸建てや注文住宅、あるいはマンションを買うにあたって、ホームセキュリティーの導入を考えている人は多いとおもいます。
自分も家の購入と同時にセコムに加入しました。
自分の場合、一戸建てはマンションの約4倍泥棒に入られやすいので、絶対に導入しようと思っていました。
しかし、ネットを見ているとホームセキュリティーは意味がないというコメントもちらほら。
今回はホームセキュリティーを導入した立場から、ネットのコメントの正否と、ホームセキュリティーの導入効果について書いていきたいと思います。
ホームセキュリティーは無意味という口コミは正しい?
セコムやアルソックなどのホームセキュリティーが無意味という意見を述べているコメントには、大きく分けて2つのパターンがありました。
1つは、「警備会社と警察の役割を混同しているパターン」、もう1つは、「まったくの誤情報に基づいて批判しているパターン」です。
2つとも誤解に基づいているということだけは共通しています。
警備会社と警察の役割を混同している口コミ
ホームセキュリティーを無意味としている口コミによくみられるのが、セコムやアルソックなどのホームセキュリティーと警察組織の役割を混合しているパターンです。
ホームセキュリティーに対し否定的な意見のほとんどがこのパターンでした。
ひどいものになると、ここではあげませんが、「現役警察官のブログ」というものも誤解に基づいて否定的な意見が書かれていました。
ホームセキュリティーは「防犯」を目的とし、警察は「検挙」を目的として仕事をしています。
セコムやアルソックなどのホームセキュリティーの会社は、警察では出来ない仕事をすることにより成り立っているのです。
ここを理解していないと、ホームセキュリティーに対して以下のような否定的な判断をすることになります。
警備会社で働いているのはサラリーマンなので、警官のような権限もなく、格闘技ができるわけでもなく、特別な使命感があるわけでもない。(引用:マンションコミュニティ掲示板)
泥棒に狙われたら全く無意味です。
(引用:マンションコミュニティ掲示板)
泥棒に入られたら間に合わない。
(引用:マンションコミュニティ掲示板)
セコムだけじゃ役に立たない。泥棒に狙われたらあまり意味なし。まして外国人窃盗団なら効果なし。
(引用:マンションコミュニティ掲示板)
警備会社が検知した侵入警報(真報)に対する逮捕率はかなり低い。例えば、2009年の東京都警備業協会のデータによると侵入警報1670件(東京)に対する逮捕率は9%である。91%は見事に逃走されている。外国人による5分間犯罪では全く役に立たない。
(引用:マンションコミュニティ掲示板)
狙われたら役に立たない。入念な下見してくるからね。下見の段階で狙われないように気を配るしかないね。ちなみに警備業法だと25分まで着けば警備責任ないからね。警察の全国平均レスポンスタイムは7分だしね。でも、犯行は5分以内だからパトカーでも厳しい。警備会社の車は緊急車両じゃないから無理な話。
(引用:マンションコミュニティ掲示板)
これらの意見に共通するのは、「住居に侵入された場合それを防ぐ手立てはなく、結局警察にたよることになる」というところです。
最初に述べたように、警備会社と警察の役割は違います。
警備会社の主な仕事は「防犯」です。
ですから住居に侵入されるとそこから検挙するのは警察の仕事になります。
しかしながら、「住居侵入」という段階になっても、まだ「防犯」の仕事はあります。
<泥棒が入った時のホームセキュリティーの役割①>いち早く警察に通報する
家に異常が発生すると、利用者に電話で確認をして、警察に通報してくれることになっています。
犯人が侵入してからいち早く警察に通報してくれるので、泥棒が家の中で盗みを働く時間を削減してくれます。
<泥棒が入った時のホームセキュリティーの役割②>いち早く家人に通報する
先ほども述べましたが、利用者に電話で連絡をしてくれます。
誤操作かどうかの確認の意味もありますが、外にいて犯人が家にいるのを知らず鉢合わせる危険を下げるという意味や、家の中にいたとしてもいち早く侵入者の存在を気づかせるという意味があります。
<泥棒が入った時のホームセキュリティーの役割③>いち早く近隣に知らせる
パトライトが光ることによって、近隣に異常を知らせます。
利用者だけではなく、近隣の方に危害が及ぶのを避ける意味もあります。
<泥棒が入った時のホームセキュリティーの役割④>犯人に犯行を諦めさせる
犯人に犯行を諦めさせるため、家の中で大きな警報音が鳴り響きます。
犯人がその音を嫌がって家から出ていくことが狙いです。
また、警備会社の人が25分以内に向かい、犯人の犯行時間を削ります。
警備会社の人の役割は犯人を逮捕することでなく、威嚇してその場から立ち去らせることです。
そもそもの情報が間違っている口コミ
もう一つのパターンは、ホームセキュリティーについての情報がそもそも間違っているパターンです。
こんな情報でもGOOGLEトップの方に載ってしまうので注意が必要です。
「システム導入によって泥棒が減ったというデータは全く無い」というのが専門家の間では常識です。現実的に警備会社がやってくれることは「事後処理」だけです。
(引用:ヤフー質問掲示板)
「空き巣」は元より新築に侵入する頻度や、警備システムを設置するような裕福な家に侵入する頻度は相対的に少ない。圧倒的に狙われる頻度が高いのは家の造りも貧弱な平均あるいはそれ以下の家です。警備システムの有無に限らず、そもそもそのような傾向なのです。警備システムの有無に限らず、大きな家はお金のある場所を探すだけでも時間がかかります。それだけで敬遠される要素なのです。泥棒は、警備システムの有無よりも、逃げ道、や人の目など「入りやすさ」「逃げやすさ」を重視する。「警備システムステッカー」が侵入をあきらめさせる理由にはなっていない。
(引用:ヤフー質問掲示板)
システム導入によって泥棒が減ったという情報はあります。
泥棒をしていて捕まった人に対するアンケートで、約30%の人たちは、ホームセキュリティのあることが分かり泥棒を諦めたことがあると答えています。
日本の警備システムは通報(防犯システム作動)が警備会社に届くようになっているだけで、家そのものの警報が鳴らないのです。外国の警備システムは侵入者が探知されると隣町まで聞こえる巨大音量でサイレンが鳴ります。これには泥棒も参ってしまいます。警報装置(スピーカー)は家の壁にデカデカと設置されており、効果絶大です。日本にはこれがありません。
(引用:ヤフー質問掲示板)
この情報も誤りです。
我が家ではセコムのホームセキュリティーを使用していますが、家そのものの警報は鳴ります。
自分は誤操作で警報音を鳴らしてしまい、そうとう大きな音を発生させてしまったことがあります。
また、犯人が家の中にいることを知らせるため、家の外に設置したパトライトが作動するようになっています。
犯人との鉢合わせを避けるためです。
ホームセキュリティーだけでOKというのは誤解
ただし、ホームセキュリティーをしていれば防犯は万全だと考えるのはまちがっているとおもいます。
ホームセキュリティーがあることによって防犯出来るのは30%。
その後の通報サービスや駆けつけサービスもあるので、導入する意味はあると思いますが、ホームセキュリティーだけで防犯が万全だと考えるのは間違っています。
ホームセキュリティーだけでなく、それ以外の防犯システムも合わせることによって効果が上がります。
<効果抜群防犯設備①>防犯カメラ
防犯カメラが設置されている家は、それだけで泥棒が諦める可能性が20%ほどあるそうです。
泥棒にとって顔が割れてしまうのは避けたいところでしょうから、うなずける結果です。
<効果抜群防犯設備②>録画機能付インターホン
泥棒の約45%は、インターホンを鳴らすことによって家が留守かどうかを確認するそうです。
録画機能付きのインターホンを取り付けることで顔が割れてしまうので、泥棒が仕事をしにくい家となり、結果として犯罪を抑止する効果が期待できます。
<効果抜群防犯設備③>電動シャッター
電動シャッターは外から人力で開けるのがむずかしいので、防犯対策になります。
電動シャッターは電動以外の時はロックがかかるようになっているからです。シャッターを開けた後にさらに窓を開けるとなると時間がかかるので、泥棒が嫌がります。
<効果抜群防犯設備④>縦引き違い窓
一般的な窓は横引き違い窓(横に開く)と言いますが、縦に引き違いになっている窓もあります。
横の物が縦になっただけだと思いがちですが、縦引き違い窓は外から開けるのがむずかしく、防犯対策として役に立つそうです。
<<※引用元情報※>>
セコムとかって本当に役に立つの?|防犯、防災、防音掲示板@口コミ掲示板・評判(レスNo.1-2000)
セコム?、アルソック?。警備会社のシステムを導入する必要ありますか? - 教えて! 住まいの先生 - Yahoo!不動産
<<※参考資料※>>
【公益社団法人日本防犯設備協会統計データ】
https://www.ssaj.or.jp/pubdoc/graph_02.html
【住宅・土地統計調査 / 平成30年住宅・土地統計調査 / 住宅及び世帯に関する基本集計 全国・都道府県・市区町村】